目次へ戻る


張り子のライオン

2005年12月31日

宇佐美 保

 あまりにも悲しい年が過ぎようとしています。

 

 「小泉内閣メールマガジンに於いては、「らいおんはーと」との題目を掲げて小泉首相は、私達にメッセージを発していますが、この「らいおんはーと」とは、強者(米国)に立ち向かえず、病人や老人を食い物にしようとしてる「人食いライオン」の「ハート」なのかと思わずにいられません。

 

 そして、そのライオンは、

“どんな罪人でも、死ねばみなとなり、生前の罪は許される”と発言して、
お寺ではなく
、戦死者や戦犯が神として祀られている神社(靖国神社)に参拝しています。

 

 その上、小泉氏は心ならずも亡くなった先人に哀悼の誠をささげ、不戦の誓いをするということで参拝している”と発言しているのですから驚きです。

 

 小泉氏が思い描く

軍人とは、“お国の為に喜んで命を捨てる方々

ではないのでしょうか?

それなのに、

喜んで命を捨てる方々”に対して、“心ならずも亡くなった先人”

と語ってしまっては失礼ではありませんか?

 

 それとも小泉氏は、本心では“軍人といえども、国の為に命を捨てるのは不本意”と思っているのではありませんか!?

 

 だとしたら、自衛隊を軍隊にする等と画策するのを断念すべきべきではありませんか?!

そして、隣国との友好関係を築き戦争回避へ努力を傾注すべきです。

 

 なのに、小泉氏は靖国神社に参拝して、隣国との友好関係を故意に破壊しようとしています。

 

 そして、「国立追悼施設、調査費計上は見送り」との記事を目にするのです。

国立追悼施設、調査費計上は見送り(2005年12月22日朝日)

 小泉首相は22日、無宗教の国立戦没者追悼施設建設のための調査費について「いろいろ議論があるから、今の段階でつけない方がいいのではないか。もう少し時間をおいた方が冷静に考えられるんじゃないか」と語り、06年度政府予算案への計上を見送ることを正式に表明した。・・・

 安倍長官は見送りを判断した理由について「世論の動向を見守ってきたが現段階では世論は割れている」としたうえで、「(追悼施設建設を提言した)懇談会ができたとき、だれもがわだかまりなくお参りできる施設、外国に言われてつくるものではないという考え方があった。その考え方にのっとって判断した」と説明した。

 

 なんだか変ではありませんか?!

「郵政民営化」よりも、国民は「年金問題」などを望んでいたのではありませんか!?

小泉一派は、都合の良い時だけ「世論の動向」を持ち出します。

変ですね〜〜!?

 

 その上、麻生外相は中国の軍事力について「かなり脅威になりつつある」と発言し中国側を刺激しています。

 

 何故なのでしょうか?

 

 その上

 北朝鮮の核の脅威、そして、それに対抗するミサイル防衛の必要性を日本人に植え付けて、過去最高の1399億円のミサイル防衛(MD)関連予算(06年度から日米共同開発に移行する次世代の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)開発経費30億円を含む)」

を計上しています。

北朝鮮が何の為に日本に核攻撃を見舞うのですか?!

その結果、北朝鮮は何を得るのですか?!

得るどころか、世界中からの非難を浴びるだけではありませんか?

こんなミサイル防衛は、私達、日本人は望んでいるのでしょうか?!

喜ぶのは、米国軍産複合体ではありませんか?!

 

 最近の耐震強度偽装事件に関して、先週の朝日ニュースターの番組「パックインジャーナル」に於いて、二木啓孝氏(日刊ゲンダイニュース編集部部長)は、「郵政民営化」でも問題になった

日本国政府への米国政府要望書」によって、
本来厳しかった建築基準が、米公企業の参入を容易にする為、ゆるゆるにされたのだ

と語っておられました。

更に、元通産官僚の八幡和郎氏は、その件での小泉内閣の問題を言及していました。

 

 日本政府の方針が全て「日本国政府への米国政府要望書」の基づいているとなりますと、小泉内閣の方々は、誰の為の政治をやっているのか?!と怒鳴らざるを得ません。

 そして、平和憲法を改正し、軍隊を持とうとするのも、誰の為ですか?
何処からの要望ですか?

 しかし、悲しい事に、如何に小泉氏が、私達が、米国による広島長崎への原爆投下や、東京大空襲などをわすれて、米国に尽くそうとも、彼らは事あるごとに(9.11事件の際も)”真珠湾を忘れるな!”と大声を上げます。


 自ら考えることを止め、人間の心を失い(「らいおんはーと」だけはお持ちのようですが)爪と牙(軍隊)を持ちたがる小泉氏は「人食いライオン」なのでしょうか?「張り子のライオン」なのでしょうか?
 いずれにしても、米国にとっては素晴らしい首相でありましょう。

 しかし、私は、彼に食い殺される悪夢を見続けているのです。

 

 

 

 

 

(補足)

 

 しかし、私は、耐震強度が偽装されたマンションの建築主ヒューザーの小嶋進社長の民間検査機関イーホームズの藤田東吾社長への次の発言(正確な発言は忘れましたが)が、とても気がかりです。

 

 藤田東吾社長が、耐震強度に問題があると指摘した際に、

阪神淡路大地震で明らかなように、
耐震強度不足地震で倒れても、それは地震が原因で倒れたことになるので、
今、あえて問題にすることはないではないか!?

 

 更に、問題発覚後の武部幹事長の

「悪者探しに終始すると、マンション業界つぶれますよバタバタと。
不動産業界も参ってきますよ」

がとても気になります。

 

 私の友人は、当時神戸の24階建てのマンションに住んでいたそうです。

そして、その一角は、・・・タウンとか言って、何棟ものマンションが建っていて、何れも被害を全く受けなかったそうです。

それは、彼が言うには、それらのマンションは高層マンションのハシリだったので、かなり余裕を持った設計で建築されていたからでもあると。

 

 そして、市内ではかなりの建物が倒れており、特に、

1階が店舗の建物に被害が多かった

と。

 

 1階に店舗があれば、お店のオープンスペース確保の為に、柱の本数が減少します。

となればそれなりの、耐震設計がなされていなくてはなりません。

1階に店舗のあるビルが多く倒れていたと言う事実は、

当時のビルも耐震設計が疎かであったことを物語っているのではないでしょうか!?
神戸で大地震が発生するなど・・・!?


 そして、倒壊したビルの多くは、今回の事件同様な問題が隠されていたのではないでしょうか?

この点を、ヒューザーの小嶋社長や、黒幕と噂されている方々は、嗅ぎ付けていたのではないでしょうか?!

 

 

何故倒壊したビルの設計にメスが入れられなかったのでしょうか?!

(それとも調査されていましたか?)

 

 そして、ヒューザーや、木村建設等の悪徳さの裏には、

私達の税金を注入された銀行が
倒産すべき建築会社に対して
債権放棄を行っての延命の為、
不当な安売り競争が生じてしまっていたのではありませんか?!



目次へ戻る